リズム法とは
リズム法とは、女性の月経周期にともなって起こるカラダの変化をもとに、妊娠しやすい日と妊娠しにくい日を予測する方法です。妊娠しやすいとされる排卵日を予測する方法には、基礎体温法や頸管粘液法などをはじめいくつかの方法があります。
リズム法の例
妊娠しやすい日を予測するにはいくつかの方法がありますが、ここでは例として基礎体温法と頸管粘液法を示します。いずれの方法も一定の法則を割り出すためには、継続してデータを記録する必要があります。
基礎体温法
基礎体温を測定することにより排卵期を予測する方法です。 女性の基礎体温は、生理(月経)が始まると低温期、排卵が起こると高温期になります。 この周期性を利用して排卵期を予測します。 予測のためには、毎日きちんと基礎体温を測定する必要があります。 ただし、月経周期が安定していて、基礎体温が低温期と高温期にはっきりとわかれている方でないと排卵期の予測は困難です。 また、発熱・過労・ストレスなどで基礎体温が変動し、排卵期が見つけにくくなる場合があります。
出典:早川謙一・三宅 侃 監修:Birth Control Manual
(バイエル薬品株式会社)
基礎体温とは
朝目覚めてすぐに横になったまま測定した体温のことを言います。
普通の体温計よりも目盛の細かい「婦人体温計」を舌の下に入れて測定します。
頸管粘液法(けいかんねんえきほう)
頸管粘液法は、月経周期にともなって子宮頸部の粘液(頸管粘液)の性質が変化する現象を利用した方法です。トイレに行った時に紙や下着についた粘液を手に取る、腟の中から粘液を取って調べるなどの方法があります。排卵日近くになると、粘液が長く糸をひき、伸びるように変化します。ただし、体質によって粘液の性質も異なり、慣れていない方にとっては判断が難しい方法です。
メリットとデメリット
リズム法は副作用がなく、自分の体調やカラダのリズムを知るためには良い方法ですが、単独の避妊法としては確実なものではありません。 あくまで他の避妊法のサポートとして活用しましょう。
リズム法のメリット
- 副作用がない
- 自分の月経周期を把握できる
リズム法のデメリット
- 体調の変化により測定値が左右される
- 月経周期の乱れがあると確実な予測が困難
リズム法が適していない人
- 生理不順の女性。
- 初経直後または閉経前で月経周期が安定していない女性。
妊娠したくなったら?
リズム法は、妊娠しやすい期間を予測できるので、妊娠を望む場合にはその期間を参考にします。
リズム法に関するみなさんの疑問にお答えします。
Q1
基礎体温と普通の体温は違うの?
A1
基礎体温(BBT)とは、目覚めてすぐに横になったまま測定した体温のことです。トイレに行く、朝食を食べるなど、からだを動かしてしまうと正確な基礎体温は測れません。測定する体温計は、普通の体温計よりも細かな目盛がついた「婦人体温計」を使用します。
Q2
基礎体温は、避妊したい日だけ測ればいいの?
A2
基礎体温は毎日測定して記録します。継続して測定していくと、月経周期の中での体温変化のパターンから、規則的に排卵しているかどうかを予測できるようになります。
Q3
排卵日以外は避妊しなくても大丈夫?
A3
排卵日以外は妊娠しない日というわけではありません。 また、リズム法で予測した情報は必ずしも確実とはいえません。リズム法はあくまで目安として他の避妊法のサポートとして活用してください。
Q4
月経周期が一定していません。
基礎体温法は活用できますか?
A4
基礎体温法は月経周期が乱れている方にとっては妊娠しやすい期間を予測する目的には適していません。 しかし、ご自身のカラダの状態を知るうえで基礎体温を測ることは役に立ちます。月経周期が不規則な方は、基礎体温表を持参して医療機関で相談することをおすすめします。